目的に合わせて選びたいWebサイトの種類とコンテンツ
誰でも簡単に作ることができるWebサイトは数あるデジタルマーケティング施策の中でも取り組みやすく、とりあえずWebサイトを作ってみようと思う方も多いのではないでしょうか。一方で目的や役割を明確にすることなくWebサイトを作り始めることで、期待していた効果が出ない場合も見られます。今回は作る前に明確にしたいWebサイトの目的と種類、考えられるコンテンツを紹介します。
コーポレートサイト(企業サイト)
ロート製薬株式会社 – http://www.rohto.co.jp/
コーポレートサイトは企業に関する情報を掲載しているサイトです。企業の認知や理解、好意を持ってもらうことを目的に制作されることが多いです。BtoB企業の場合はお問い合わせによる見込み顧客の獲得が目的になることもあります。
コーポレートサイトのコンテンツは社名や資本金、住所や電話番号などの基本的な企業情報、経営理念やビジョン、トップのメッセージなど、企業文化や将来の方向性を示す情報、その企業が手掛ける事業内容、株式公開をしている場合は投資家向けの情報、CSR(企業の社会的責任)として行っている活動の情報、求職者向けの採用情報などが考えられます。企業の利害関係者である全てのステークホルダーがサイトに訪れた際、必要な情報が得られる状態になっていることが好ましいです。
ブランドサイト
ミキハウス ブランドサイト – http://www.mikihouse.co.jp/
ブランドサイトは企業が扱っている商品ブランドに関する情報を掲載しているサイトです。商品ブランドの認知や理解、好意を持ってもらい、購入に繋がることを目的に制作されることが多いです。
ブランドサイトのコンテンツはブランドストーリーの紹介や商品情報、取り扱い店舗の情報、ニュース、CMを出稿している場合はCM情報、ブランドに関連する読み物コンテンツ、キャンペーン情報やゲーム等のスペシャルコンテンツなどが考えられます。ブランドが獲得したいユーザーを意識したコンテンツが用意されていることが好ましいです。
ECサイト(オンラインショップ)
無印良品ネットストア – https://www.muji.net/store/
ECサイトはインターネット上で商品を購入できる機能をもったサイトです。商品の購入による売上増加や販売チャネルの拡大を目的に制作されることが一般的です。実店舗を持つ必要がないため、販売コストを抑えることができる場合が多いです。
店舗サイト
WENT Coffee Co. – http://went.tokyo/
店舗サイトは飲食店や小売店など、実店舗の情報を掲載しているサイトです。店舗の認知や理解、好意を持ってもらい、実店舗に来店してもらうことを目的に制作されることが多いです。
店舗サイトのコンテンツは実店舗の住所や電話番号といったアクセス情報や営業時間などの基本的な店舗情報、取り扱い商品、飲食店であれば店内の雰囲気が伝わるコンテンツ、イベント情報などが考えられます。実店舗に来店してもらうために限定クーポンを発行することも有効な手段の一つです。
プロモーションサイト(キャンペーンサイト)
あなたがやってみたい「おウチコーク」シーンを選んで当たる! – https://secure.cocacola.jp/gateway/campaign/home/
プロモーションサイトは販売促進に繋がるプロモーションを実施しているサイトです。新商品の発売時やリニューアル時、繁忙期に認知や興味の獲得、商品トライアルからの継続購入者の獲得などを目的としてデジタル広告と組み合わせてプロモーションを実施することが多く見られます。
プロモーションサイトは期間限定で公開されることも多く、SNSアカウントやメールアドレスで応募するプレゼントキャンペーン、動画や最先端技術を利用したインタラクティブなコンテンツなど、話題性を持ったコンテンツを展開することでSNSでの拡散なども期待できます。
採用サイト(リクルートサイト)
採用情報 – ヤフー株式会社 – https://about.yahoo.co.jp/hr/
採用サイトは企業の採用情報を掲載しているサイトです。求職者に対して企業の認知や理解、好意を持ってもらうことで、求人応募を獲得することを目的としています。新卒採用向けに毎年特設サイトをリニューアルしている企業もあります。
採用サイトのコンテンツはコーポレートサイトと同様に経営理念やトップのメッセージといった企業文化や将来の方向性を示す情報に加えて、応募要項や応募フォームなどの求人応募に必要な機能、現在働いている社員のインタビューやオフィスの紹介など、社内の環境や雰囲気を求職者に伝えるコンテンツを用意しているサイトが多く見られます。
ランディングページ
JCB ORIGINAL SERIES – http://www.jcb.co.jp/promotion/ordercard/os/
ランディングページは訪問したユーザーに何かしらのアクションを起こしてもらうことを目的に制作されたサイトです。検索サイトや広告から最初に訪問するページをランディングページと呼ぶことが一般的ですが、施策としてのランディングページは1ページで商品の購入やサービスの登録を促すために制作されることが多いです。
ランディングページは1ページで完結させるために情報が増加し、縦長になることが多いです。訪問ユーザーの思考に合わせて、サイト上部では興味を持つ情報、中部では不安を払拭する情報、下部では購入や登録を後押しする情報などを記載することで、興味から理解、購入(登録)へと態度変容することが期待できます。
サポートサイト
Apple サポート 公式サイト – https://support.apple.com/ja-jp
サポートサイトは製品やサービスの使い方説明や、Q&A等の情報を掲載しているサイトです。ユーザー自身に情報を探してもらうことで、コールセンター等のサポートデスクへの負荷軽減や、ユーザー体験の向上を目的に制作されることが多いです。
サポートサイトのコンテンツは取扱説明書の閲覧、ダウンロードやサービスの登録退会方法、よくある質問の情報、修理時の対応方法、サポートデスクへのお問い合わせフォームや電話番号の情報など、困っているユーザーの解決策が見つかる状態になっていることが好ましいです。また、サイトのインターフェイスなど、情報設計も重要になります。
ブログ
DeNA Creator Blog – http://creator.dena.jp/
ブログは日記など、時系列で意見や感想などを発信しているサイトです。検索サイトからの新規ユーザーの獲得や継続訪問によるファンの獲得などを目的とする場合が多いです。
ブログの内容は社内イベントなどの雰囲気を伝える企業ブログや、社長ブログ、専門性を持ったメンバーが特定のジャンルに特化した情報を発信するブログ、新商品や店舗情報を紹介するブログなどが考えられます。施策としてのブログの場合は雑記ではなく、ブログの方向性を明確にすることが好ましいです。
今回は種類を分けていますが、コーポレートサイト内にリクルートサイトのコンテンツが含まれていたり、店舗サイト内にブログがあるなど、コンテンツを統合することで、複数の役割を持っているサイトもあります。
目的に合わせてWebサイトの種類を選択することで、必要なコンテンツが明確になり、より効果の高いWebサイトを制作することができます。新規のWebサイト制作や、既存のサイトのリニューアルなどを検討される際は今一度、目的を明確にしてみてはいかがでしょうか。
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